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薬局 2022年11月 糖尿病(Vol.73 No.12)**南山堂/石井 均(奈良県立医科大学 医師・患者関係学講座 教授)/4910088031123**

販売価格
2,200円(税込み)
Vol.73 No.12
編著
石井 均(奈良県立医科大学 医師・患者関係学講座 教授)
出版社
南山堂
分野
 
薬学

数量

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冊子版 販売期間
2022/11/05~
ISJP ID
2205868990
商品コード
4910088031123
発行 2022年11月
治療継続のためのプロブレムがみえる!みつかる!

令和4年度の調剤報酬改定において,「薬剤服用歴管理指導料」に代えて「服薬管理指導料」が新設された.ここでは,新しく「保険薬剤師が必要と認める場合は,患者の薬剤の使用の状況等を継続的かつ的確に把握するとともに,必要な指導等を実施すること」という算定要件が追加されている.この改定から読み解けるのは,必要な治療を患者が継続していくために,薬剤師にも,よりいっそうフォローアップや働きかけのスキルを高め,発揮していってほしいという期待である.
本特集では,患者の日常の管理や治療実行度が,合併症リスクやQOLと健康寿命の維持延伸に大きく影響する疾患である「糖尿病」に焦点をあて,(1)治療行動(薬物治療に焦点をあてる)に影響する要因にはどのようなものがあるかを知り,(2)プロブレム(治療継続を妨げる要因)を発見する方法を学び,(3)行動変容の促進や維持を支援するための本質的な力を磨く方法を伝授する.また,近年,日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が中心となって糖尿病についてのスティグマ,偏見,差別除去活動を行っている.そのため,本特集でも糖尿病患者,療養指導,コンプライアンスなどの用語はなるべく使わないようにした(学会,協会ホームページ参照).
薬剤師のみなさまは忙しい業務のなかで,薬の効果,飲み方や副作用などの説明,あるいは残薬確認が中心になり,それ以上の関わりは難しいという日々を送られているのではないかと拝察する.しかし,糖尿病をもつ人にとって,みなさまの一言,ちょっとした声掛けが治療開始や継続のヒントになることもまれではない.実際に,海外の報告によると,本書に示すような介入法(プロブレムへの対処支援法)を行うことによって,行動や治療満足度が向上することが確認されており,最も効果的だったのは,薬剤師による介入であったと報告されている.
糖尿病治療の最終目標は,糖尿病をもつ人が健康な人と変わらないQOLと寿命を確保し,自分らしさを生かせるような生活を送ることにある.そのため,症状はなくとも継続した治療が重要である.本特集を通じて,薬剤師のみなさまが,糖尿病をもつ人の先を見据え,継続的な心身の支援をするためのスキルアップの一助となることを期待する.