発達が気になる子の偏食の見方と対応**三輪書店/立山 清美/978-4-89590-778-1/9784895907781**

販売価格
4,180円(税込み)
口腔・認知・感覚・環境面からのアプローチ
編著
立山 清美
出版社
三輪書店
分野
 
介護・福祉

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書籍版 販売期間
2023/11/21~
JANコード
9784895907781
商品コード
9784895907781
発行 2023年11月
判型:B5判 156頁
ISBN 978-4-89590-778-1

編著:立山 清美
著:宮嶋 愛弓 / 丹葉 寛之 / 中岡 和代 / 原田 瞬

子どもの好き嫌いには理由がある!
子ども一人ひとりの好き嫌いの理由に応じた対応をするために


発達が気になる子では偏食(好き嫌い)に困っている家庭もあり、栄養・発達面から介入が望まれるケースもある。
本書では一人ひとり異なる好き嫌いの理由を口腔面・認知面・感覚面・環境面、また手の不器用さの面から解説するとともに、理由に応じた具体的な対応50項目を詳述。子どもの食行動の傾向や好き嫌い、またその理由を知るのに役立つチェックリスト付き。
リハスタッフ、栄養士、調理員、保育士、保護者、学校の先生、療育スタッフの連携に便利な資料や保護者支援のポイントも記述。

【目 次】
第1章 発達が気になる子どもの食行動の特徴
1.子どもの食行動には意味や理由がある
2.子どもの食事中の行動をチェックしてみよう

第2章 偏食(好き嫌い)の理由を考えてみよう
1.子どもの成長と偏食
1)偏食とは?
2)発達が気になる子どもの成長と偏食
2.子どもの好き嫌いを把握しよう
1)「好き嫌いチェック表」の活用
「好き嫌いチェック表」の使い方
2)食事状況の把握
3)好き嫌いと栄養のバランスの確認
(1) 身長・体重をもとに、順調に発育しているかを確認
(2) 顔色や爪の状態を確認
(3) 全体として栄養のバランスがとれているかどうかをみる
3.好き嫌いの理由に着眼する
1)子どもによって異なる「食べない理由」
2)「食べない理由」によって「適切な対応」は異なる
3)好きな食べ物や「食べ(られ)る理由」にも着目しよう
4)好き嫌いの理由には何があるの?
4.口腔面の特性と理由(上手に食べるための口の動きについて)
1)口の動きと偏食(好き嫌い)の関係
2)上手に食べるための口の動き
(1) 唇の働き
(2) 舌の働き
(3) 頬の働き
(4) あごの働き
(5) のどの働き
3)口の動きの発達
4)発達が気になる子どもの口の動きと偏食(好き嫌い)
5.感覚面の特性と理由
1)食事の際に使われる感覚とその個人差
2)感覚面の理由
(1) 味の好き嫌い
(2) においの好き嫌い
(3) 食感の好き嫌い
(4) 温度の好き嫌い
(5) 音の好き嫌い
(6) 外観・見た目の好き嫌い
6.認知面の理由
1)慣れ
「慣れているから」は、好きな理由の上位
2)見通し
(1) どのような食べ物なのか、という見通し
(2) 量やサイズの見通し
3)こだわり
特徴(1)「変えない」─予定、物、位置、道順、順番など
特徴(2)「やめない」
特徴(3)「始めない」─新たなことを始められない
7.環境面の理由
1)外部環境
(1) 人的環境
(2) 物的環境
2)内部環境
(1) 子どものコンディション
(2) 子どもの発達・特性

第3章 偏食(好き嫌い)の対応を考えてみよう
1.偏食への対応の現状
2.偏食(好き嫌い)の理由に応じた対応
3.口腔面の理由への対応(食べやすくするための工夫について)
1)子どもの食べにくさに目を向ける
2)食べにくい理由を考えてみよう
3)食べにくさへの対応
(1) 食べ物を工夫する
(2) 口の動きの発達を促す
4.感覚面の理由への対応
1)感覚を混ぜない─対応する感覚の種類:食感・味・におい
(1) 一品ずつ料理を食べる
(2) 一口ずつ終わらせ、味を混ぜない
2)嫌いな感覚を変える、好きな感覚を利用する
(1) 味
(2) におい
(3) 食感
(4) 温度
(5) 音
(6) 外観・見た目
5.認知面の理由への対応
1)ファーストチャレンジを支援する(初めての経験をさせ、食材を知ってもらう)
(1) 食べないものも食卓に出す
(2) 口の中に入れる
(3) 残すこともできるようにする
(4) 似ている料理に挑戦する
2)量やサイズの見通しを持たせる
3)ともに経験し、見通しを持たせる
4)ルールを決めて見通しを持たせる
(1) 嫌いなものから食べ、好きなものを最後にする
(2) 食べなくてもすぐに片づける
5)嫌い・苦手なものに気づかせない
(1) 容器を変更する・入れなおす
(2) 許容範囲で入れる
6.環境面の理由への対応
1)人的環境─認知・環境面への対応
(1) 介助方法に一貫性を持たせる
(2) 強制せず頑張りを認める
(3) 楽しい雰囲気を意識する
2)物的環境
(1) こだわりを利用し新しい環境に慣れさせる
(2) 経験を通して新しい環境に慣れさせる

第4章 手指の不器用さの見方と対応を考えよう
1.自分で食べられるようになるには
2.自分で食べるために必要なからだ・手・こころの発達(スプーン操作の獲得まで)
3.スプーンの持ち方の発達
4.スプーン操作と、フォーク操作の違い
5.箸の操作について
6.食事環境を見直してみよう

第5章 保護者の状況の理解と支援(保護者への支援、就学前・後の支援)
1.保護者支援の際に気をつけていること
2.保護者の状況を理解する
1)保護者が大事にしていることを尊重する
2)取り組んできたことを尋ねて情報を共有する
3)必要に応じて保護者の生活時間も把握する
3.「偏食がある子どもの保護者の自己効力感尺度(SAPS)」の紹介
1)SAPSの目的・意義
2)偏食がある子どもの保護者の「自己効力感」とは?
3)SAPSの特徴と使い方
4)SAPSの活かし方
4.保護者支援のタイミングと発信
1)支援のタイミングは「今なのか」を吟味
2)保護者への発信
5.就学前・後の支援
1)慣れにくく不安が強い子どもには先手を打つ
2)環境の変化に見通しが持ちづらい子どもと保護者に配慮する
3)学校への引き継ぎ・・・立山清美
4)学校の給食に慣れるまでの支援

●付表

コラム一覧
1.子どもの食行動
2.子どもの食事で保護者が困っていること
3.感覚における個人差
4.慣れにくい子どもでは感覚過敏が影響していることがある
5.子どもが何にこだわっているのかを見極める
6.一度の嫌な経験で食べ物が嫌いになる「味覚嫌悪学習」
7.人の多く集まる場所が苦手な子ども
8.内部環境と外部環境は相互に影響
9.離乳食の進め方ー感覚面への対応
10.子どもの味覚の発達をふまえた対応
11.見慣れない食べ物、どのような状況なら食べようと思いますか?
12.ほめることがなぜ大事?
13.なぜその支援が必要なのか理由も伝えよう(申し送る側)、理由を確認しよう(受け手側)