乳房再建 update**克誠堂出版/冨田 興一/978-4-7719-0618-1/9784771906181**

販売価格
21,780円(税込み)
患者とともに選択するための確かな技術
編著
冨田 興一
出版社
克誠堂出版
分野
形成外科学

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書籍版 販売期間
2025/06/26~
JANコード
9784771906181
商品コード
9784771906181
発行 2025年6月
判型:B5判 288頁
ISBN 978-4-7719-0618-1

著者:冨田 興一 / 素輪 善弘

Decision making、症例、術式解説、最新の知見を章でセパレートし、1冊に収めた。患者と向き合って決めていく、その際にどのような道筋で治療計画を立てるかを示した1章、コマ送りで術式を詳細に解説した2章が、本書のキモとなっている。これから乳房再建をやろうと思う人には必読の書。

【目 次】
第1章 どうする? at 外来 Decision making & CASE file
 1.乳房サイズが小さい 自家組織による再建
   再建の考えかた
   選択肢1 LD flap 広背筋の採取と背部瘢痕を許容できる場合
   選択肢2 PAP flap 瘢痕が目立ちにくい部位からの皮弁を希望する場合
   選択肢3 乳房全切除術後 脂肪注入のみ 新たな瘢痕を避けたい場合
   選択肢4 乳房部分切除術後 脂肪注入のみ 新たな瘢痕を避けたい場合
 2.乳房サイズが小さい インプラントによる再建
   再建の考えかた
   選択肢1 インプラントのみ 健側に合わせて再建する場合
   選択肢2 インプラント+健側乳房豊胸 大きめの乳房を希望する場合
 3.乳房サイズが大きい
   再建の考えかた
   選択肢1 Double DIEP flap 腹部皮弁による再建を希望する場合
   選択肢2 LD flap+インプラント+脂肪注入 腹部皮弁は選択できないが,できるだけ自家組織での再建を希望する場合
   選択肢3 インプラント+健側乳房縮小 健側乳房が大きく,患側の再建が著しく困難な場合
 4.乳房部分切除後の一次再建
   再建の考えかた
   選択肢1 LD flap 広背筋の使用が許容できる場合
   選択肢2 局所穿通枝皮弁 外側(CD領域)が主な欠損の場合
   選択肢3 PAP flap 内側(AB領域)が主な欠損の場合
 5.乳房部分切除後の二次再建
   再建の考えかた
   選択肢1 脂肪注入のみ 欠損部の拘縮が軽度の場合
   選択肢2 皮弁(LD flap) 欠損量が多く,拘縮が強い場合
   選択肢3 TEを挿入し,皮弁(LD flap)で二期的に 皮弁皮島が体表に露出するのを回避したい場合
 6.両側乳房同時再建 自家組織による再建
   再建の考えかた
   選択肢1 遊離腹部皮弁(DIEP flap)+脂肪注入 皮弁採取部を1カ所にしたい場合
   選択肢2 遊離皮弁(両側PAP flap) 両側にそれぞれ皮弁を採取する場合
   選択肢3 有茎皮弁(両側LD flap)+脂肪注入 両側にそれぞれ皮弁を採取する場合
 7.下垂乳房
   再建の考えかた
   選択肢1 インプラント 乳房切除がNSM or SSM の場合
   選択肢2 インプラント?乳房切除がBt の場合
   選択肢3 自家組織(DIEP flap)?高齢女性の典型的な下垂乳房の場合
   選択肢4 LD flap +インプラント?大部分を有茎皮弁で作成するが組織量が不足する場合
   選択肢5 二期DIEP flap +健側縮小固定?患者が下垂乳房を望まない場合
 8.放射線治療が併用される
   乳癌の放射線療法
   再建の考えかた
   選択肢1 LD flap+脂肪注入?RT後に自家組織で再建する場合
   選択肢2 LD flap+脂肪注入?RT後にインプラントの露出を生じた場合
   選択肢3 LD flap+インプラント+脂肪注入?RT後,TE拡張中に皮膚潰瘍を生じた場合
 9.傷を小さくしたい 自家組織による再建
   再建の考えかた
   選択肢1 Scarless LD flap+脂肪注入?組織採取部の瘢痕が少ない方法
   選択肢2 PAP flap?瘢痕が目立ちにくい方法
 10.傷を小さくしたい インプラントによる再建
   再建の考えかた?77
   選択肢1 IMF切開?乳房がある程度大きく,IMFがはっきりしている場合
   選択肢2 傍乳輪切開のみ?比較的乳房が大きくなく,かつ乳輪が大きい場合
 11.知覚の再建 大きな皮膚欠損を伴う場合
   乳房皮膚の知覚回復
   再建の考えかた
   選択肢1 神経縫合を伴う知覚化 DIEP flap 腹部皮弁が適応の場合
   選択肢2 神経縫合を伴う知覚化 LD flap 有茎皮弁が適応の場合
 12.左右対称な NAC の再建
   再建の考えかた
   選択肢1 局所皮弁 健側乳頭を触りたくない場合
   選択肢2 乳頭移植 健側乳頭を触ることに抵抗がない場合
   選択肢3 医療アートメイク,刺青 手術を希望しない場合
   選択肢4 人工ニップルの使用 再建自体を希望しない場合
   column ハイボリュームセンターにおける乳房再建
   
第2章 これだけは押さえておこう Basic techniques
 1.総論 術式の選択と考えかた
 2.組織拡張器(tissue expander)挿入術
 3.シリコン乳房インプラント挿入術
 4.LD flap 広背筋皮弁 latissimus dorsi musculocutaneous flap
 5.Scarless LD flap 背部切開のない広背筋弁
 6.DIEP flap 深下腹壁動脈穿通枝皮弁
 7.PAP flap 内側大腿深動静脈穿通枝皮弁
 8.Fat grafting 脂肪注入術
 9.乳房縮小・固定術
 10.NAC の再建:総論
 11.NAC の再建:局所皮弁
 12.NAC の再建:乳頭移植
 13.NAC の再建:医療アートメイク
  column 医療アートメイクは安全か?
 
第3章 乳房再建の現在を知る
 1.乳房再建の考えかたと潮流
 2.自分らしい乳房再建の決めかた
  column 乳房再建とsexual well-being
 3.HBOC における乳房再建の意義と今後の乳房再建に期待すること
 4.放射線治療において安全で有効な乳房再建を行うために
 5.根治性と整容性の均衡を保つ乳癌手術
 6.インプラントの選定法
 7.整容性をはじめとした術後アウトカム評価
 8.医療アートメイク(3D 法),その方法
 9.早期回復を目指した周術期管理:ERASプロトコールを中心に
 10.術後管理1:自家組織による再建
 11.術後管理2:インプラントによる再建
 12.術後管理3:インプラントによる再建後の下着
  column 術後のからだに合った下着を作っています
 13.術後管理4:再建乳房のフォローアップ
  column 術後の乳房を美しく保つケア
 
第4章 本音が聞いてみたい! エキスパート Opinion
 1.SDM 「正しく実践できる」とはどういうことか 中山健夫
 2.乳房切除における根治と整容性の両立:乳腺外科医の本音とは
 3.腹部皮弁の採取部を美しくするには?
 4.広背筋皮弁で大きな乳房は再建できないのか
 5.患者への接しかた,満足度の高い再建法とは
 6.最適なインプラントの選びかた
 7.既存のインプラントで最大のパフォーマンスを発揮させるコツ
 8.BIA-ALCL, SCC に対する正しい向き合いかた
 9.インプラントの長期留置による健康被害:美容外科医のホントのところ
 10.殿部・腰部の穿通枝皮弁と脂肪注入の今後
   <佐武 Dr.番外編>現在実践中!富山大学の教育システム
 11.「脂肪移植術だけで全乳房再建」は,標準化するか
 12.内視鏡支援下手術 & ロボット支援手術
 13.手術不要となる日は来るか?乳癌薬物療法の進歩
 
第5章 編者対談 乳房再建のこれから
 1.再建法の多様化と術式選択の意思決定:shared decision making(SDM) を実践するために
 2.放射線治療を伴う乳房再建の留意事項とは?
 3.脂肪幹細胞を付加した脂肪移植は有効と考えていいだろうか?
 4.BIA-ALCL 問題を,どう考える?
 5.HBOC にどう対応していけばよいだろうか
 6.インプラントの術後フォロー問題を,どう考える?
 7.自家組織再建と人工物再建の割合は,今後どうなっていくだろうか
 8.乳房再建率の向上,乳房再建医の育成,地域医療格差について
 
編著者紹介