痛覚変調性疼痛の診かた**金芳堂/臼井 千恵/978-4-7653-2074-0/9784765320740**

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5,610円(税込み)
見えない痛みをどう見るか
編著
臼井 千恵(順天堂大学 医学部 精神医学講座 先任准教授)
出版社
金芳堂
分野
内科系 一般

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書籍版 販売期間
2025/12/12~
JANコード
9784765320740
商品コード
9784765320740
発行 2025年12月
判型:A5判 250頁
ISBN 978-4-7653-2074-0

痛覚変調性疼痛のキホンから新しい痛みの理解まで

近年注目される「痛覚変調性疼痛(nociplastic pain)」は、侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛に続く“第3の痛み”として、原因の特定が難しい慢性痛の背景を説明する新たな概念です。

本書では、その成立の経緯から代表的疾患(線維筋痛症、慢性腰痛、顎関節症、膀胱痛症候群など)、併存しやすい睡眠障害・抑うつ・発達性トラウマまでを包括的に解説。さらに、薬物療法・心理療法・運動療法・マインドフルネスなど、多職種による集学的治療の実際を豊富な知見に基づいて示します。

“検査では異常がない”にもかかわらず続く痛み。その背後にあるメカニズムを理解し、どう診て、どう支援するか――。臨床現場での迷いに応え、痛み診療の新しい理解を深める一冊です。

【目 次】
Part 1 痛覚変調性疼痛
 1.痛みの機序の第3のカテゴリー「痛覚変調性疼痛(nociplastic pain)」が気づかせてくれたこと
  はじめに
  1)痛覚変調性疼痛という概念の誕生まで
  2)痛覚変調性疼痛がもたらした痛み理解の発展
  おわりに
  
 2.疼痛分類(ICD-11、DSM-5TR、IASP)と痛覚変調性疼痛
  はじめに
  1)痛みの定義
  2)痛みの成因・病態による分類
  3)急性疼痛と慢性疼痛
  4)国際疾病分類(ICD)第10、11版による痛みの分類
  5)国際疼痛学会(IASP)による痛みの分類
  6)慢性疼痛の精神医学的分類(DSM-5)
  7)ICDとIASPの痛み分類の関係・補完性
  おわりに
  
 3.代表的な痛覚変調性疼痛
  1)線維筋痛症
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   (4)診療のすすめかた
   (5)治療について
   おわりに
  2)筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別診断
   (4)診療のすすめかた
   (5)症例報告
   (6)ME/CFSに陥るメカニズム(仮説)
   おわりに
  3)緊張型頭痛
   (1)診断基準と疫学 疾患の特徴
   (2)関連しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   (4)診断のすすめかた
   おわりに
  4)慢性腰痛(慢性非特異的腰痛)
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   (4)診断のすすめかた
  5)複合性局所疼痛症候群
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   (4)治療のすすめかた
  6)顎関節症
   はじめに
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別診断
   (4)診療のすすめかた
   おわりに
  7)膀胱痛症候群/間質性膀胱炎
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   (4)診断のすすめかた
   おわりに
  8)若年性線維筋痛症
   (1)診断基準と疫学
   (2)関連・合併しやすい疾患・症状
   (3)注意を要する鑑別疾患
   おわりに
   
 4.併存疾患の考え方
  1)睡眠障害
   はじめに
   (1)慢性疼痛と睡眠の双方向の関係性
   (2)睡眠が慢性疼痛に与える影響
   (3)線維筋痛症と睡眠障害
   (4)がん性疼痛と睡眠障害
   おわりに
  2)頭痛
   はじめに
   (1)片頭痛(migraine)
   (2)緊張型頭痛(tension-type headache)
   (3)群発頭痛(cluster headache)、三叉神経自律神経性頭痛
   (4)その他の一次性頭痛
   (5)顎関節症(TMD)に起因する頭痛
  3)抑うつ
   はじめに
   (1)疫学的側面
   (2)診断的な重なりおよび他の疼痛性疾患とMDDの関係
   (3)痛覚変調性疼痛と抑うつの生物学的基盤
   (4)感覚過敏性
   (5)MDDにおける説明のつかない疼痛症状
   (6)薬物療法における共通点
   おわりに
  4)神経発達症とトラウマ
   はじめに
   (1)発達性トラウマ症
   (2)トラウマと慢性疼痛
   (3)トラウマに伴う慢性疼痛の病理
   (4)発達性トラウマ症の治療
   (5)線維筋痛症とASD
  コラム 起立性調節障害に苦しんでいる子どもたちを診ているなかで、若年性線維筋痛症を疑うというときはどういうときなのか
   
Part 2 治療法
 1.痛覚変調性疼痛における集学的治療のすすめかた
   はじめに
   1)集学的治療の位置づけと意義
   2)集学的治療の構成要素と実際
   3)集学的治療の課題
   おわりに
 2.薬物療法
   はじめに
   1)消炎鎮痛薬
   2)抗うつ薬
   3)筋弛緩剤
   4)抗けいれん薬
   5)弱オピオイド
   6)オピオイド
   7)ボツリヌス毒素A型(BTX-A)
   おわりに
 3.心理療法
   はじめに
   1)種々の痛覚変調性疼痛
   2)痛覚変調性疼痛の難治化要因と心理的介入
   3)段階的心身医学的療法の実際
   おわりに
 4 痛覚変調性疼痛に対する東洋医学的治療
   はじめに
   1)痛覚変調性疼痛の発生機序と治療抵抗性
   2)痛みに対する一般的な漢方治療
   3)痛みに対する一般的な鍼灸治療
   おわりに
 5.痛覚変調性疼痛の認知行動療法
   はじめに
   1)痛覚変調性疼痛における認知行動療法の位置づけ
   2)認知行動療法の具体的な流れ
   3)痛覚変調性疼痛の認知行動療法で役立つこと・重要なこと
   おわりに
 6.運動療法
   はじめに
   1)痛覚変調性疼痛の病態と評価
   2)痛覚変調性疼痛におけるライフスタイル指標の活用
   3)痛覚変調性疼痛に対する運動療法
   おわりに
 7.マインドフルネス
   はじめに
   1)マインドフルネス療法のエビデンス
   2)マインドフルネスとは
   3)Doing mode とBeing mode
   4)マインドフルネスの概念整理
   5)慢性痛に対するマインドフルネス療法の実際
   6)プログラムの進行と患者の変化
   7)慢性痛の認知行動モデルとマインドフルネス療法
   8)適応と禁忌
   おわりに