即実践!ICUのこれだけ栄養療法**羊土社/佐藤 武揚/978-4-7581-2444-79784758124447**
どんな重症病態にも対応するための基礎知識と判断力が身につく14講
発行 2026年1月
判型:A5判 318頁
ISBN 978-4-7581-2444-7
重症患者に対する栄養治療を始めるなら,まず読んでおきたい一冊!経腸栄養と経静脈栄養の始め方・考え方,病態ごとの栄養療法,refeeding syndromeの対処,栄養評価,synbiotic therapyなどの必須事項について,最新のエビデンスと現場での経験を合わせてわかりやすく解説.どんな病態にも悩むことなく,“及第点”以上の対応ができる知識と判断力が身につきます!
【目 次】
第0講 栄養治療に配慮した輸液療法の考え方
1.はじめに
2.輸液の考え方
3.まとめ
Case study 栄養治療を用いた集中治療の例:高血糖症候群
第1講 栄養治療を始めるために:経腸栄養と経静脈栄養の考え方
1.はじめに:Eは栄養のE
2.栄養治療を行うために必要な知識
3.入院患者の栄養管理は科を問わずに必要である
4.食物熱量の基本
5.重症病態の栄養治療は多職種連携と早期ENが大事
6.NOMI(非閉塞性腸間膜虚血)
7.いつからENを開始するか
8.どのくらい熱量を投与するか
9.PNは急性期に行わない
10.EN,PNは各施設で使いやすい表をつくりましょう
11.病態特化型栄養製剤の考え方
12.医薬品と食品のどちらでENを開始するか
13.急性期PNの考え方
14.急性期栄養療法:当施設の方針
15.まとめ
Case study 症例ドリル
第2講 重症病態における電解質異常: Refeeding syndrome と周辺症候群
1.はじめに
2.重症病態の栄養療法
3.RFSとは何か
4.RFSの病態
5.RFSの周辺症候群
6.RFSの診断時の注意
7.RFSの発症契機
8.RFSの対処
9.permissive underfeedingとは何か
Case study RFSと考えられた症例
第3講 循環動態不安定時の栄養療法
1.はじめに
2.ショック状態の栄養経路
3.ショック状態の早期ENは行うべきでないのか?
4.ENの禁忌,要注意症例
5.循環動態不安定時の栄養剤選択
6.早期EN時に気をつけること
第4講 腎障害時,腎代替療法施行時の栄養療法
1.はじめに
2.血清クレアチニン値が高いから蛋白質投与量を制限する,は正しいのか
3.蛋白質投与量は多ければ多いほどいいのか?
4.AKIに蛋白質を投与する利点
5.AKIの栄養投与目標
6.投与経路
7.蛋白質投与量を決定するために知っておきたいこと
8.栄養評価
9.窒素バランス測定
10.RTPを栄養評価に用いることの妥当性
11.腎障害時の栄養治療の今後
Case study 飢餓に伴うBUN上昇の例
第5講 耐糖能異常時の栄養療法
1.はじめに
2.ブドウ糖代謝
3.低血糖
4.高血糖
5.血糖値スライディングスケールの考え方
6.インスリン吸着による効果減弱
7.インスリンの働き
8.高血糖に対する強化インスリン療法
9.血糖異常の対処
10.インスリンの具体的な管理
11.熱量制限のジレンマ
12.はじめにの答え
13.高血糖症候群と早期EN
Case study 耐糖能悪化が示すもの
第6講 重症患者の栄養評価
1.はじめに
2.毎週の栄養評価:血液検査を中心とした,あまり手間のかからない検査をもとに行う
3.毎月の栄養評価:通常の診療では見つけられない病態を,手間暇をかけて見つける
4.重症病態の栄養・病態評価
5.Feedbackの重要性
6.栄養治療の今後
Note 血液検査の解釈
第7講 Synbiotic therapy
1.はじめに
2.Probioticsに期待される効果
3.Probioticsを用いる際の困難
4.Probioticsに関連する有害事象
5.日本版重症患者の栄養療法ガイドラインにおけるprobiotics
6.Synbiotic therapyの実際
7.Synbiotic therapyの応用
8.肝硬変,肝性脳症と腸内細菌叢
9.BCAA補充の実際
Case study 若年男性の意識障害,高アンモニア血症
第8講 心肺機能低下時の栄養療法
1.はじめに
2.心機能低下時の栄養管理
3.塩分量の制限
4.水分量の制限
5.ビタミンKは制限すべきか
6.肺機能低下に対する考え方
7.肺機能低下時の栄養治療
8.呼吸・循環機能低下時の栄養のまとめ
第9講 消化機能障害時の対応 :下痢,便秘,蠕動不全
1.はじめに
2.消化管の構造
3.重症病態での消化機能障害
4.下痢
5.下痢の原因,治療・対策
6.便秘
7.腸管虚血と腸管気腫
8.無石胆嚢炎
9.重症急性膵炎
10.排便管理システム(fecal management system: FMS)
11.まとめ
Case study 消化管以外の原因による下痢症例
抗菌薬関連腸炎による下痢
第10講 ADL 低下時の栄養療法
1.はじめに
2.ICUにおける終末期・療養期患者対応の現状と課題
3.栄養治療の方針
4.栄養目標の設定
5.DNAR:Do not attempt resuscitationの対応
6.緩和医療としての栄養療法
7.具体的な症状の対策:終末像を具体的にイメージしましょう
8.経鼻胃管の留置
9.栄養治療はチーム医療を推進し,緩和医療にも活かすことができる
10.緩和医療と延命治療
11.医療スタッフの役割
12.療養期に行う医療の難しさ:どこまで治療を行うか
13.WithdrawとWithhold
14.緩和医療のはらむリスク
15.さいごに
Case study 遷延性呼吸不全に対して緩和的栄養療法を行った2例
第11講 腹部X線写真の見方
1.はじめに
2.腹部X線写真の系統的読影
3.実際の腹部X線を読影してみましょう
4.もっと腹部X線写真を撮りましょう
5.Limitation この読影法の限界
6.腹部X線検査を用いた便秘対策
Case study 重症ではないが対処に悩む急性腹症例
腹部X線検査が有効であった例
腹部X線写真での診断が困難な例
第12講 経腸栄養療法
1.はじめに
2.EN禁忌
3.EN開始時期
4.EN速度の決め方
5.EN剤の選択
Case study 栄養治療を始めましょう
第13講 経静脈栄養
1.はじめに
2.いつからPNを始めるか:各国の推奨
3.PNの特徴
4.施設で用いるPN製剤を表にする
5.PN施行時の注意点
6.脂肪乳剤
7.腎障害時のPN
8.PN製剤に薬剤を混注しない
9.末梢静脈栄養剤持続投与によるBacillus菌血症
Case study PNによる典型的な臓器障害
著者プロフィール
Topic
アルブミンとは何か
当施設の栄養治療の効果
CRRT中の窒素喪失量はBUNと相関がある
重症病態の消費熱量計測
刺激性下剤中毒
ICUにおける外科的な問題
水分皮下投与法
幽門後へのチューブ留置
NOMI(非閉塞性腸間膜虚血)の画像所見
My Opinion(著者の私見)
施設で経験したRFSを含む電解質異常症候群
エビデンスだけでは語れない栄養治療を広めるために
経鼻胃管自己抜去インシデントの検討
重症熱傷40例のEN開始時間とCONUT scoreの関係