循環器リハビリテーションの理論と技術 改訂第2版**メジカルビュー社/増田卓/松永篤彦/9784758319423**

販売価格
6,380円(税込み)
編著
増田卓(北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻教授)/松永篤彦(北里大学医療衛生学
出版社
メジカルビュー社
分野
 
リハビリテーション医学

数量

販売期間
2020/03/26~
商品コード
9784758319423
発行 2020年3月
サイズ B5変 / 400p
ISBN 978-4-7583-1942-3
循環器疾患患者の多くは多疾患有病者であり,原疾患を含む多くの臨床所見から運動療法におけるリスクの層別化を図る必要がある。また,運動中の呼吸ならびに循環応答を適切に捉えることが運動処方の組み立てを大きく左右することから,これらの応答をより客観的に捉える高い評価技術が求められている。さらに,二次予防(再発予防)に向けて,退院後の疾患管理ならびに日常生活活動について教育的に働きかける指導能力が必要となるなど,疾患の特性に焦点をあてて,評価技術と治療技術を応用していく能力が求められている。そこで本書は,循環器疾患に対する理学療法の臨床的意義や運動療法(プロトコール)の列挙にとどまらず,理学療法を組み立てるための理論的背景とその理論に基づいた評価ならびに治療技術を明らかにし,臨床の場で必要な知識が身に付く内容となっている。改訂第2版では,心エコーやPCIの普及など進歩著しい循環器医療についてアップデートし,禁煙指導や術後ケアについても項目を設けている。

【目次】
I 解剖学の知識
心臓の構造と機能
心臓の外観
心臓の構造
心筋組織
刺激伝導系
心臓の神経支配
心臓の血管
心臓のポンプ機能
内分泌機能
血管の構造と機能
血液循環の基本
大血管の構造と機能
末梢血管の構造と機能

II 生理学の知識
生理学の知識
自律神経活動と循環応答
血圧の調節
心拍数の調節
心拍出量の調節

III 循環器疾患の病態と治療
虚血性心疾患(狭心症,心筋梗塞)
虚血性心疾患の病態
臨床検査
内科的治療と外科的治療(急性期・慢性期)
リハビリテーションにおけるリスクの層別化
心臓弁膜症
僧帽弁狭窄症
僧帽弁閉鎖不全症
大動脈弁狭窄症
大動脈弁閉鎖不全症
三尖弁狭窄症
三尖弁閉鎖不全症
肺動脈弁狭窄症
肺動脈弁閉鎖不全症
高血圧性心疾患
病態
臨床評価
治療(生活習慣改善指導と薬物療法)
リハビリテーションにおけるリスクの層別化
心不全
病態
臨床検査
治療
リハビリテーションにおけるリスクの層別化
大血管疾患
大動脈解離
大動脈瘤
末梢動脈疾患
慢性動脈閉塞症の病態
臨床検査
治療
リハビリテーションにおけるリスクの層別化

IV リハビリテーションのための患者評価
全身状態の観察とバイタルサインの診方
主要なバイタルサインとその臨床的意義
おわりに
心電図の診方
電気刺激の生成
心筋細胞の興奮と電気刺激の伝導
心臓の電気的活動と機械的収縮
心電図とは
心電図の各誘導の特徴
P波
PQ間隔
QRS波
電気軸
移行帯
ST部分
T波
U波
QT間隔
心筋梗塞
狭心症
不整脈
心肺運動負荷試験
はじめに
心肺運動負荷試験の生理学的意義
安全かつ正確な心肺運動負荷試験の実施方法
身体機能の評価
臨床的意義
評価方法と判定方法
ADL評価
臨床的意義
評価方法と判定方法
包括的評価指標
疾患特異的指標
健康関連QOLの評価
臨床的意義
評価尺度
循環器疾患患者に対するSF-36? を用いたHRQOL研究の概要
HRQOL向上のための運動指導方策
まとめ
抑うつと不安の評価
抑うつ評価の臨床的意義
抑うつの評価方法
不安評価の臨床的意義
不安の評価方法
まとめ
心臓リハビリテーションに関する心エコー所見の理解美
心エコー検査
測定の基本
測定方法と基本断面
心エコーレポートの読み方
心不全のレポートの読み方
虚血性心疾患のレポートの読み方
心疾患患者に用いられる治療用ME機器
はじめに
心臓ペースメーカ
植込み型除細動器
補助人工心臓
おわりに
認知機能の評価
高齢者や認知症患者に低下が生じやすい認知機能
高齢者や認知症患者の認知機能の評価

V リハビリテーション(総論)
運動療法
ウォーミングアップとクールダウン
持久力トレーニング
レジスタンストレーニング
呼吸筋トレーニング
柔軟性トレーニング
バランストレーニング
運動療法の代替手段:神経筋電気刺激療法
運動中の生体反応のモニタリング
モニタリング指標の生理的な反応
モニタリングする際に考慮すべき事項
モニタリングの実際
疾患管理のための教育・指導方法
(1)運動指導の理論と実際
心不全に対する運動療法
虚血性心疾患に対する運動療法
運動指導の実際
(2)栄養管理指導の理論と実際
栄養評価
必要栄養量の推定
栄養指導
指導手順
患者との対応
(3)服薬管理指導の理論と実際
服薬管理指導とは
服薬管理指導の目的
服薬コンプライアンス
薬剤師による病棟業務
循環器疾患でよく使われる薬剤?虚血性心疾患(狭心症,心筋梗塞)
循環器疾患でよく使われる薬剤?高血圧性心疾患
循環器疾患でよく使われる薬剤?慢性心不全
循環器疾患でよく使われる薬剤?不整脈
循環器疾患でよく使われる薬剤?大血管疾患・大動脈解離
循環器疾患でよく使われる薬剤?末梢動脈疾患
おわりに
(4)退院後のストレスマネジメント
退院という環境の変化
心疾患に多いType Dを意識する
落ち込みのメカニズムと病状に隠れやすい抑うつ症状
精神症状のアセスメントは「諸刃の剣」?アセスメントでの注意点?
実際のサポート方法?どう声をかけ,どう支えるのか?
コミュニケーションのストレスをお互いに軽減するには
心臓リハビリテーション施行時の患者管理
患者の生活に対する理解
心リハを実施できる状態であることの確認
治療の継続
多職種連携
医療関連感染の予防
患者急変時の対処
禁煙
(1)人体に及ぼす喫煙の影響
はじめに
タバコの基礎知識
人体に及ぼす喫煙の影響
受動喫煙による影響
女性の喫煙による影響
未成年における喫煙の影響
おわりに
(2)心臓リハビリテーションにおける禁煙指導
喫煙の現状
禁煙に影響を及ぼす因子
禁煙の方法
心臓リハビリテーションにおける禁煙指導
人工心臓・ペースメーカ・植込み型除細動器を装着した患者に対する心臓リハビリテーション
はじめに
補助人工心臓
ペースメーカ・植込み型除細動器
まとめ
血液透析を受けている患者に対する心臓リハビリテーション
はじめに
透析患者と心血管疾患
血液透析患者に対する心臓リハビリテーション
血液透析患者における身体的フレイルの管理
透析患者と運動療法
まとめ
サルコペニア・フレイルを合併した患者に対する心臓リハビリテーション
はじめに
サルコペニア・フレイルの定義と疫学について
サルコペニア・フレイルの評価について
サルコペニア・フレイルを合併した患者に対する心臓リハビリテーション
多因子運動プログラムの構成要素と要点
栄養療法
おわりに
うつ状態・適応障害・認知機能障害を合併した患者に対する心臓リハビリテーション
うつ状態が心臓リハビリテーションに与える影響
うつ状態にある患者に対する基本姿勢
うつ状態にある患者へのリハビリテーション時の工夫
うつ状態にある患者への心臓リハビリテーションの実際
まとめ
開胸手術を受けた患者における上肢機能の評価と運動療法
開胸手術とは
開胸手術が上肢機能に与える影響
上肢機能の評価
開胸手術後の運動療法
まとめ

VI リハビリテーション(各論)
虚血性心疾患(心筋梗塞) 笠原酉介
虚血性心疾患(心筋梗塞)の運動療法の概略
入院期の運動療法プログラム(急性期?回復期前期)
退院後の運動療法プログラム(回復期後期?維持期)
モニタリング指標(運動中の指標,症状や病態の変化を把握するための指標)
運動療法の効果
心臓弁膜症
心臓弁膜症と運動療法
弁膜症治療と運動療法
高血圧性心疾患
治療目的別運動療法プログラム
モニタリング指標
HHD患者の運動療法に伴う降圧効果と機序
慢性心不全
運動療法の指針と実際
モニタリング指標
運動療法プログラム
まとめ
大血管疾患
運動療法プログラム
運動療法の効果
末梢動脈疾患
末梢動脈疾患の重症度
運動療法施行時の評価
運動療法プログラム
運動療法の効果
運動療法の作用機序

VII 心肺蘇生法
心肺蘇生法
はじめに
一次救命処置
成人における一次救命処置の手順